葉祥栄2


内住コミュニティセンター(門には内住保育園とあった)は現在は使われていないが、取り壊されるわけでもなく、まるで今日だけ休みですといった様子であった

このコミュニティセンターは1994年に完成している。コンピュータもそれほど高度でなかったであろうこの時代に、3次元的なコンクリートシェルを実現するために葉は竹の格子による仮枠で形状をつくるという方法を採用している。追いつかない技術をカバーする方法がこういった土着的なものによるというのはおもしろい。

今回、彼の建築を見てびっくりしたのは、こういった機械類がためらい無く穴を空けたガラスにはめ込まれており、廻りをコーキングで埋めておしまい、というディテールがとても多いこと。当然、配線なども後ろから丸見え。こういうディテールを突きつけられると何か勇気がわいてくる気がする。とても真似できそうにはないが。